家電4品目が再資源化されるリサイクル工場

家電4品目が再資源化されるリサイクル工場

家電は、2001年4月から施行された「家電リサイクル法」によって、製品の再資源化が義務付けられるようになり、ゴミとして自治体で廃棄することができなくなりました。「家電リサイクルプラント」という専用の施設で再資源化が行われているのですが、具体的に何を行っている施設なのかはあまり知られていません。そこで今回は家電リサイクルプラントについて、具体的な処理方法やどうリサイクルされているのかを紹介していきます。

家電リサイクルプラントと家電リサイクル法

家電リサイクルプラントは全国に47カ所にあり、家電製品の再資源化を専門に行っている施設です。

販売店やメーカーから運ばれた家電はまず手作業による解体・分別によって主要部品の取り外しを行い、その後、機械を使って細かい部品の破砕・選別を行います。家電リサイクル法が施工される以前は、家電製品は粗大ごみとして自治体で処分されていました。しかし、家電の材料の中には再び資源として利用価値のある素材が多く含まれており、資源を有効利用する為に家電リサイクルプラントが必要になったのです。

2001年の時点で家電リサイクル法の対象となったのはエアコン、ブラウン管式テレビ、冷蔵庫、洗濯機でしたが、2004年4月から冷凍庫が、2009年4月から液晶・プラズマ式のテレビと衣類乾燥機が対象に追加されました。家電リサイクル法では、消費者・販売店・製造メーカーにそれぞれ役割を定めています。

消費者は、リサイクル料金と収集運搬費用を支払って販売店に使用済み家電を引き取ってもらいます。販売店は、消費者から引き取った使用済み家電を、指定の引き取り場所まで運搬していきます。製造メーカーは、指定引き取り場所に運ばれてきた使用済み家電を預かり、家電リサイクルプラントへと運搬します。また、製造段階から再資源化を見越して商品を作ることが求められるようになりました。

このようにそれぞれが役割を果たす事で、家電製品が適切にリサイクルされていくことを目指した法律なのです。

リサイクルプラントで行われている処理工程

家電製品によって処理工程は変わってきますが、基本的に最初は手作業で家電を分解・分別し、取り外しが終わった後に機械による処理を行います。

エアコンは、本体も室外機もどちらもリサイクル対象になります。エアコンの処理で重要になってくるのは、冷媒として使用されているフロンの回収です。フロンは大気汚染の原因となってしまう有害物質なので、さらに別の専門処理施設で処理されます。冷媒器以外の基盤や熱交換器、コンプレッサーなどを取り外し、鉄やアルミ、プラスチック類などの素材に分けて粉砕機にかけます。

テレビはまずブラウン管や基盤、液晶テレビの場合は蛍光管などを取り外します。ブラウン管は粉砕され硝子や鉛に、その他の部品は基盤などの金属部品、プラスチック、鉄などに分かれて回収されます。

冷蔵庫は、まずドアなどプラスチック類を手作業で分解します。冷蔵庫にも冷媒としてフロンが使用されているので、エアコン同様にフロンを含む冷媒器やコンプレッサーは専用の処理場に運ばれます。本体部分は、粉砕機にかけて圧縮ウレタン、鉄、アルミに分けて回収されます。

洗濯機は、まずモーターや基盤を手作業で外します。洗濯物が偏った状態で入っていてもバランスを取って回転できるように、洗濯槽上部にはバランサーと呼ばれる塩水が入っているのですが、塩水が入ったままだと破砕機が錆びてしまう原因となるためバランサーを抜きます。洗濯槽を取り出して、本体を破砕機にかけ、鉄やアルミ、プラスチック類を回収します。

再び製品の材料として生まれ変わる

フロンや鉛などの有害物質は専用の施設で無害化する処理が行われますが、基本的に回収されたその他の部品はそれぞれまた新しい製品の素材として再利用されます。鉄やアルミなどは破砕機で細かくなっているので、材料ごとに分別されて新しい金属製品の素材として生まれ変わります。プラスチック類はこれまで再利用することができずに埋め立てするしか方法がなかったのですが、処理場の技術が向上し、チップ化されることで再度プラスチック製品の素材として利用される事が増えてきました。冷蔵庫から回収されたウレタンも微細粉砕後に圧縮して固められ、資源として再利用されます。基盤などに含まれるレアメタルも、リサイクルする上で希少価値のある材料に生まれ変わります。

適切な方法で家電を処分しましょう

家電製品は家電リサイクル法により、消費者にも処分する為の役割が定められています。通常の粗大ゴミとは処分の方法が違うので、くれぐれも自治体のゴミ回収には出さないようにお願いします。買い替えであれば、販売店やメーカーで古い家電を引き取ってもらえますが、古い家電を処分するだけであれば販売店やメーカーが指示する回収場所まで運んでいく必要があります。大きくて家から運び出せない、冷蔵庫や洗濯機が運べるほどの大きな車がない、などでお悩みの方は不用品回収業者に問い合わせをしてみてください。自宅まで引き取りに来てくれるので、運び出す手間が不要です。急いで処分する必要がある方、単身世帯で人手がない方、高齢者世帯で重い家電を動かせなくて困っている方は、不用品回収サービスの利用を検討してみましょう。