• 不用品回収

大阪市のコミュニティ回収とは

紙や古着などの資源ゴミは、普通ゴミと違って細かい分類が必要になります。また、大阪市ではコミュニティ回収という制度があり自分たちで廃品回収に取り組む地域が増えているため、戸惑う方もいらっしゃるのではないでしょうか。ここではコミュニティ回収とは何なのか、そのメリットとデメリットについて紹介します。

コミュニティ回収ってどんなもの?

コミュニティ回収とは、古紙や衣類などの廃品回収を大阪市に代わってそれぞれの地域コミュニティが行う制度のことです。回収した古紙や衣類は再生資源としてお金に代わります。また、それとは別に収集量に応じて大阪市から支援金を受けることもできるので、コミュニティ回収を行う地域コミュニティは二重に収入を得ることができるのです。

古紙や衣類の回収はもともと大阪市が行っているのですが、再生資源である紙などが普通ゴミとして捨てられるためにリサイクルできないという問題がありました。しかし、コミュニティ回収を実施している地域ではゴミを分別して回収することで自分たちの収入が増えます。そのため住人が積極的にゴミの分別を行うので、大阪市のゴミの量を全体として減らすことができるのです。また資源ゴミの持ち去りという問題も、地域住人による監視のおかげで減らすことができるという結果につながっています。

とはいえ、コミュニティ回収では回収の作業を住人たちで行うわけではありません。実際の回収業務は、地域コミュニティと契約した再生資源業者が行います。収集の曜日や方法は大阪市が行っていたときと変わりません。そのため、コミュニティ回収を行っている地域に住んでいても、これまでと同じようにゴミを出すことができるのです。

コミュニティ回収のメリットとデメリット

コミュニティ回収の最大のメリットは、地域のコミュニティに収入が入ることです。これまで捨てていた廃品がお金に代わるのはもちろんですが、大阪市から支援金が支給されるのも大きいと言えます。古紙や古着などを売ったお金を地域のために役立てれば、住人にとってメリットは大きいでしょう。

またコミュニティ回収が地域で行う取り組みであるという点も大きなメリットです。大阪市によると、コミュニティ回収は地域活動協議会などの地域コミュニティで行うということになっています。

地域活動協議会とは地域住民をはじめとして商店街やNPO、その地域にある企業や通勤者などが参加して自分たちの地域のことは自分たちで決めていこうという団体です。大阪市ではたくさんの地域活動協議会が活動をしています。活動内容としては盆踊りやラジオ体操、防災訓練、子どもたちの登下校の見守りなどさまざまなものがありますが、そのなかでコミュニティ回収に挑戦しようという地域活動協議会が各地で誕生しているのです。コミュニティ回収を行うことで地域の住民同士でコミュニケーションが生まれ、ひとつのことを協力してやっていこうという連帯感が生まれるのもメリットのひとつと言えるでしょう。

ゴミの分別を自分たちの問題としてとらえることで、より細かく正確な分別ができるようになることもコミュニティ回収のメリットです。紙を原料とするゴミの中には、分別の難しいものがあります。

たとえば、大阪市ではレシートなどの感熱紙やティッシュペーパーなどの衛生紙はリサイクルができる「その他の紙」ではなく、「普通ゴミ」として出す必要があります。一方、メモ用紙やシュレッダーした紙などは「普通ゴミ」として捨てられがちなのですが、「その他の紙」として回収に出すことでリサイクルをすることができ、コミュニティの収入にもなるのです。コミュニティ回収に取り組むことで地域の住人ひとりひとりがきめ細かな分別を心がけ、結果として大阪市全体の普通ゴミを減らすことに成功しています。

コミュニティ回収のデメリットとしては、自分たちで行うのである程度の手間がかかるということがあげられます。これについてはコミュニティ内でよく話し合い、誰か1人の負担にならないよう協力して進めていくことが必要になります。また、ゴミを出す住人ひとりひとりの手間もわずかに増えるでしょう。コミュニティ回収では、大阪市が回収していたときと回収の曜日や方法は変わりません。しかしコミュニティ住人の目があるために、より丁寧な分別をする必要があります。資源ゴミの分別をするのは当然のことですが、コミュニティとして行う場合、負担に感じる人もいるでしょう。また、回収される曜日や時間が決まっているため、ライフスタイルによっては負担に感じる人がいることも考えなくてはいけません。

不用品回収業者に依頼するという選択肢も

コミュニティ回収に出すべき資源ゴミの量が多い場合、回収場所まで運ぶだけでも一苦労です。また、きちんと分類できていないゴミが溜まってしまった場合、そのままではコミュニティ回収に出すことはできません。しっかりと仕訳をする必要がありますが、時間のかかる大変な作業になってしまいます。どのように分類すればよいのかわからないゴミの問題もあります。そのようなときは不用品回収業者に頼んでみるというのも、ひとつの方法です。

不用品回収業者はゴミが大量であっても少量であっても、電話かメールのやりとりを行うだけで引き取りに来てくれます。溜まったゴミを運び出すのは重労働ですが、短時間ですべて運び出してくれるので力のない人には嬉しいでしょう。

また、不用品回収業者には特殊なものを除いては、基本的に引き取れないゴミはありません。たとえ分別をしていない状態でもきれいに片づけてくれるのです。ゴミを持ち出したあとの部屋の掃除、消毒なども行ってもらえる場合もあります。

仕事の都合などでコミュニティ回収の時間にゴミを出すことができない人もいるでしょう。不用品回収業者は土日や遅い時間でも対応してくれるので、日時の都合がつけやすいことも大きなメリットです。大量のゴミに途方に暮れるよりも「見積もりだけでも」という気持ちで業者に連絡をしてみてはいかがでしょうか。