断捨離できない人の心理とは？捨てられない理由を解説

部屋の物が多くなってきたときや、嫌な思い出を処分したいとき等に行う断捨離。しかし、整理に取り掛かったものの、なかなか捨てられなくなり、結局上手く断捨離できないこともあるのではないでしょうか？

今回紹介するのは、そんな断捨離が上手くできない人の心理的な原因と、対策方法です。さらに、断捨離により生まれる効果も紹介します。

なぜ断捨離ができない？

断捨離のやり方やコツ等を理解していても、気持ちが邪魔をして上手くできないケースがあります。その原因として、3つの心理状態が挙げられます。

一つは、勿体無いという気持ちです。この気持ちは物が捨てられない方が持つ典型的な心理状態を指します。この原因は、一度手に入れた物を失いたくないという損失回避と、持っている物の価値を自分で高くしてしまう授かり効果という2つの心理状態が働くため起こっています。そのため、断捨離を行ったときにはいつかまた使うかもしれない、使わないけれど捨てるのは勿体無いという気持ちになり、結果的に物が減らないことに繋がっていきます。

次は、物を捨てることによる罪悪感です。例えば、人からのプレゼントを使わずに長年放置していても、捨てるときになると申し訳ないという気持ちが生まれることで捨てられなくなってしまいます。プレゼントしてくれた人の気持ちが入っていることにより、捨てるという行為に対して強く罪悪感を感じさせます。

最後は物に対する思い出です。これも物が捨てられない心理状態の一つで、その物を手に入れた経緯や、物に関連した出来事を忘れたくないという思いから、捨てることに抵抗感を感じてしまいます。普段は使わない物で、頭では捨てる物だとわかっていても、その物に対する思い出が強いほど昔の記憶が蘇ってきて捨てにくい傾向があります。

断捨離できない心理に打ち勝つ方法

まず勿体無いという心理状態から抜け出すために、いつか使うかもしれないという考え方を捨てる必要があります。

そのために、この「いつか」ということは今後絶対に来ないという風に考え、逆に使わないほうが勿体無いという考え方に切り替えます。このいつかという考えは、持ち物を保護したいという心理からくる、物を捨てないための理由付けです。もし、どうしても捨てられない場合は1年間保管してみて、その期間の間で使う機会がなければ捨てるようにしましょう。

次に、プレゼントされた物を捨てるときに感じる罪悪感に対しては、相手の行為にのみ感謝の気持ちを持つことを意識します。そのためには、相手がプレゼントしてくれたという行為と、物に対する気持ちを別の視点で考えます。物に関しては感情を交えず自分に必要かどうかだけを考え、相手の行為に対しては感謝の気持ちを持つことだけに集中します。物と感情を切り分けて考えることで、罪悪感を薄くすることができます。

最後の、思い出のある物に関しては、思い出だけを別の形で残します。具体的には、思い出のある物を撮影し写真に残す方法があります。必要ないことは分かっていても、思い出があることで捨てられないという心理状態から抜け出すために、捨てられない原因となる思い出は写真という形で残します。こうすることで思い出だけが手元に残り、物は捨てやすくなります。

断捨離による効果

断捨離は部屋をキレイにするだけではなく、生活する上で良い効果をもたらしてくれます。

その一つとして、仕事の効率が上がることに期待できます。部屋の中が整理されると、どこに何の物あるか把握できるようになり、物を探す時間の短縮に繋がります。さらに、この時間が短縮されることで、自由な時間を確保しやすくなるというメリットも生まれます。自由な時間を確保することにより心に余裕が生まれ、ストレスや精神的な負担を軽減させることも可能です。

次に、お金が貯まる効果にも期待できます。断捨離を行うことによって自分に必要な物と、そうでない物の区別が付けられるようになっています。そのため、今後買い物を行う際は不要な物を買わなくなり、余計な出費を防ぐことができます。

他にも、自分を見直すきっかけが作れます。

断捨離を行う過程で、自分の持ち物を一つ一つ見て必要かどうか判断していきましょう。その際、なぜこれを買ったのか、なぜ長い間保管しているのか、といった考えを持つことで自分が本当に興味のあることを絞ることができます。自分が興味のあることを再確認することで、新しい趣味や楽しみを発見できる可能性があります。また、断捨離は過去に起きた嫌な思い出や、良い思い出を物と一緒に処理する機会です。

そのため、気持ちをリセットして新しい何かを始めるきっかけにも繋がります。