押し入れ・クローゼットをスッキリ片付ける収納
押し入れやクローゼットは、その奥行きをうまく活用することで、多くのアイテムを収納できるスペースです。ほんの少しの工夫と心がけ次第で洋服や布団から子どものおもちゃやバッグなど小物類まで、より多くのアイテムを収納することができます。上手な収納のポイントとなるのは、空間を意識的に分けて考えるということです。どんなところを意識すれば上手な収納ができるのか、そのポイントを紹介していきます。
上・中・下の3つの空間に分けてみよう
まずは、クローゼットの収納術の基本からです。
クローゼットは収納といっても日常的に利用するため雑多に物を放り込んでいるとすぐに乱雑になりがち。開け閉めの頻度も高いため収納した物にホコリがたまりがちになるのも悩みどころといえます。そこで、まずはクローゼットの中の空間を「上段」「中段」「下段」に分けて、それぞれの空間での役割分担をはっきりさせることを意識してみましょう。
「上段」には使用頻度の低い軽めのアイテムやアクセサリー、あまり使わない小物類などをラックやフタつきのボックスなどに小分けして収納していきます。ホコリがたまりやすいので、できればフタつきの収納ボックスなどに小分けしていくのがおすすめの方法です。「中段」には使用頻度の高い物を中心に入れていきましょう。普段から着ることの多い洋服や使うことが多い小物類などを中段に収納していくイメージです。このとき、「洋服の丈に合わせて吊るすこと」を意識しましょう。なぜなら、服の丈を揃えることで、中段下に空間を作ることができるからです。中段の下の空間は使用頻度の高い小物類などを収納しておきたいので、出し入れしやすいような工夫をしておくとかなり便利です。
そして、下段には中段にある物よりは使用頻度の低い物を収納していきます。上段よりは出しやすい位置にあるので、「中段につるしにくい物」「重量のある物」などを中心に収納していきましょう。物の出し入れがしやすいように、下段にはキャスター付きの収納ボックスなどを使用すると便利です。このようにクローゼットの収納術では空間を意識的に使い分けることを心がけるだけでも、見違えるような空間に生まれ変わります。
収納する物に合わせたスペースづくりがポイント
押し入れもクローゼットと同様に、空間の使い分けを意識することが重要です。ただし、押し入れはクローゼットより広い空間が確保できるため、さらにもう1つ工夫すべき点があります。それは、収納ケースなど使って押し入れのスペースを仕切りを作ることです。
押し入れは「天袋」「上段」「下段」という3つの空間に分かれています。使い方の基本はクローゼットと同様ですが、クローゼットの中段に当たる押し入れの上段部分の使い方が、上手に収納していくポイントになります。押し入れはクローゼットと違ってハンガーパイプがありませんが、服を収納するのであれば、ハンガーラックやハンガーパイプを自分で設置することでクローゼットと同じように使えるようになります。
押し入れに布団を収納する必要の有無でスペースの使い方は大きく変わります。布団を収納する必要があれば、できるだけデッドスペースをなくすために、整理棚などを設置して布団の収納スペースを確保しつつ、押し入れの中を区切っていくという考え方が大切です。そのうえで、収納する物に合わせた空間づくりを意識することも、上手な押し入れ収納には欠かせません。たとえば、バッグや帽子など型崩れしやすい小物を置きたい場合には、「カラーボックスやオープンタイプの整理棚を設置する」といった工夫が必要でしょう。衣類を多く収納したい場合は「たたむ物」と「掛ける物」に分けて、それぞれの収納空間を作ることが、上手な押し入れ収納術の秘訣となります。
収納する上での注意点
クローゼットや押し入れの収納で注意すべきポイントは、防虫対策と湿気対策です。
特に吸湿性や保湿性に優れた綿素材で作られていることの多い布団は、収納スペースの確保と同様にその湿気対策が非常に大切になってきます。布団は、なによりも湿気対策を中心に考えていきましょう。湿気がこもりやすいところでは、ダニなどの害虫が発生しやすいので布団の収納場所には「すのこや除湿マットなどを敷いておく」といった対策が重要です。湿気は下にたまりやすいので、湿気を含みやすい物はできるだけ上段部分に収納することもポイントになります。
そして、防虫剤は収納スペースの上側に配置するのが基本です。薬剤は上から下へ浸透しやすいため、収納ボックスに衣類などを詰めたら、一番上の衣類の上に防虫剤を置いておくのが効果的です。防虫剤の使用期限は一般的に4~6カ月程度のため、衣替えのタイミングに合わせて新しい防虫剤にこまめに取り換えておきましょう。
押し入れやクローゼットの限られた空間に収納していくことで、「必要な物」と「不必要な物」が見えてきます。そして、不要だと判断した物はドンドン処分していくことが大切です。ゴミとして処分するには量が多い場合には、不用品回収業者に回収を依頼すれば、かなりの量であっても処分する手間と時間が省けます。不用品回収業者は衣類や小物だけでなく、家具や余った収納ケース、使わなくなったハンガーなども回収可能です。何をどう収納していくかが収納のポイントであるのはもちろんですが、何を収納せずに処分していくかを考えることも大事な収納のポイントになります。